女が30過ぎて処女である事は奇異であると、言う人がいた。
何ゆえに性交を行っていない高齢男女はこうも蔑まれるのであろうかと、問いたくとも問えば自分がそうである事がわかり、とても告白できないと思っているうちに、特に奇異な外見はしていなかった私は、その口のうまさも手伝って、すでにいくつかの恋愛遍歴を経て、それなりに経験も豊富な30女という事になってしまっている。間違いを修正する勇気はすでに出やしないのだ。

結婚をしたくないと思った事はない。結婚できないだろうなぁと思った事はあっても。

セックスしたくないと思った事はない。果たして私の体がそれに値するのかと思った事はあっても。

自分がなぜ、高齢処女になったのか、それは不幸せな事なのか、そうではないのか、自分に問いかけつつ、しつこくねちっこく自分内部にメスを入れる事にした。

のち

なぜかそんな私に天変地異が起こって、ぶっちゃけ40の方が近くなった一年前非処女になった。2003年にこのホームページを立ち上げてから3年にして、ホームページの最大のアイデンティティを失って更新を止めて一年、でもやっぱり

私は私を発信する事を止められなかったのだ。

アイデンティティを失った私にそれを目的の人がなんの興味もなくなったとしても、私は私であるがゆえに。